投げやりアドバイス5題

2.バラの花束贈っていいのは二次元の住人だけだからさ(or手編みマフラー)




「……はい、もしもし?」

「いや、ちょっとさっきまでうざい奴の相手してたから。それでどうしたん? 珍しいじゃんあんたが電話してくるとか」

「……あんたもかよ! ああいや、こっちの話……っつーか人選おかしいよ何考えてんの」

「あっそ。まあ、聞くだけならしてやらないこともない。で?」

「……うん。…………う、ん……?」

「いや待てその知識はどっから仕入れてきたんだおまえ」

「着眼点は悪くない――ような気がせんでもないけど、何でそこを参考にするわけ。常識的に考えようよ、っつか自分の身に置き換えてみろよどん引きだろ!?」

「ああ、いや、うん……そうだねあんたに常識を求めたこっちが馬鹿だったよね今のは」

「ああはいスミマセンデシタ口が滑りましたー。んで、まあ意見求められたわけですし正直なところ言いますけどー」

「バラの花束贈っていいのは二次元の住人だけだからさ。ついでに言っとくけど手編みマフラーもだから。……まあ恋人同士とかならまだオッケーかもだけど、アプローチしてる段階ならやめとけマジで。十中八九ひかれるから」

「どーしてもやりたきゃ花束にしとけ。手編みマフラーはいろんな意味でレベル高すぎだから」

「やだよめんどい。自分で考えろ――いややっぱ考えなくていい。あさっての方向に解釈しそうだし。そのまま目も当てられない惨事を引き起こしそうだし」

「言葉そのままの意味だっての。いい加減自覚しろよあんたの思考回路結構ぶっ飛んでんだよ。IQとか関係なく常識とかそういう面において」

「……絶対イヤですお断りですふざけんなこの野郎。面倒ごとには関わらないのが信条なんであしからずっ!」


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